自然学習館 > 天体望遠鏡 > 天体望遠鏡について：レイメイ藤井

対物レンズ有効径: 対物レンズの有効な部分の直径。有効径が大きいほど集光力があり、明るくはっきりとした像が得られます。
望遠鏡の性能を表す大切なポイントです。
倍率: 物体が肉眼に対してどれだけ大きく見えるかを示すもので「対物レンズの焦点距離÷アイピースの焦点距離」で求めます。
焦点距離の長い望遠鏡と短い望遠鏡で同じアイピースを使用した場合、長い方がより高倍率を得ることができます。
集光力: 肉眼に対して、どれだけたくさんの光を集められるかを集光力といい、肉眼の瞳孔の大きさを7mmとし、（口径mm×7mm）の二乗で表します。
数値が大きいほど明るい像が得られます。つまり口径が大きいほど集光力も高くなります。
適正倍率・最高倍率: 倍率を高くすればいくらでも像は大きくなりますが、望遠鏡の性能以上の倍率にすると、像が暗くなりボヤけて見にくくなります。
この限界倍率を「最高倍率」といい、口径（mm）の2倍くらいの数値になります。
例：口径60mm×2 = 最高倍率120倍; また、一般の観測では口径(mm)をそのまま倍率に直した数値がもっとも観測に適しており、それを適正倍率といいます。
例：口径60mm → 適正倍率60倍
口径比（F値）: 焦点距離÷対物レンズ(主鏡)有効径が口径比になります。数値が少ないほど明るい像が得られます。
分解能: どのくらい細かいところまで見ることができるかを表すものを分解能といい、角度の"(秒)で表します。
数値が小さいほど細かいところまで見えます。口径が大きいほど数値も小さくなります。
極限等級: 望遠鏡でどれだけ暗い星まで見えるかは、集光力の大きさで決まり、これを極限等級といい「何等星」で表します。
焦点距離: 対物レンズの中心から焦点までの長さを焦点距離といいます。
経緯台: 天体望遠鏡を上下・左右の2つの方向に動かすことができます。
操作が簡単で手軽に天体を見ることができますが、日周運動をする天体を追尾する時も上下・左右の動きで追尾しなくてはなりません。
屈折式: 屈折式望遠鏡は、対物レンズで天体の光を集め、接眼レンズで像を拡大して見る方式です。
天体望遠鏡の中でも最もポピュラーなもので、取扱が簡単ということもあり、初心者にも人気があります。
反射式: 反射式望遠鏡は、天体の光を筒の底に取り付けられた反射凹面鏡(主鏡)で集め、斜鏡を通して外に出した像を接眼レンズで拡大して見る方式です。

特徴	像が安定していてコントラストが高い。取り扱いが非常に簡単。
欠点	像にレンズの色収差による色にじみがある。同じ口径では反射式より値段が高く、また重量も重い。

特徴	色にじみが少なく中央像はシャープ。同じ口径では屈折式より安価で、軽い。
欠点	筒内気流で像が乱れやすい。光軸調整など、屈折式に比べ、取り扱いがやや面倒。

月

月は最も観察しやすい天体です。初心者の方でも手軽に観察して楽しむことができます。

写真は、70倍で月を見たイメージです。

倍率〜70倍	倍率 70倍〜
月全体をとらえることができます。	クレーターなどの月の表面形状を詳しく見ることができます。

火星

火星はおおよそ2年2ヶ月毎に地球に接近します。火星の観察は接近中がチャンスで、あまり鮮明ではありませんが、表面に赤く輝く模様を観察することができます。

写真は、100倍で接近時の火星を見たイメージです。

倍率〜70倍	倍率 100倍〜
全体像を確認することができます。	接近中には表面に赤く輝く模様を見ることができます。

木星

木星は太陽系で一番大きな惑星ですので、口径の小さな望遠鏡でも観察することができます。

写真は、80倍で木星を見たイメージです。

倍率〜70倍	倍率 80倍〜
4つの衛星の位置観測に適しています。	倍率80倍程度から縞模様を確認することができます。

土星

土星は木星に次いで大きな惑星です。望遠鏡を使用すれば美しい環を観察することができます。

写真は、100倍で土星を見たイメージです。

倍率〜70倍	倍率 100倍〜
全体像を確認することができます。	倍率100倍程度で環を確認することができます。

金星・水星

「明の明星」「宵の明星」として知られる金星は、明け方の東の空と夕方の西の空の地平線近くで輝く星です。月と同様に満ち欠けによる変化を観察することができます。

写真は、70倍で金星を見たイメージです。

※ 水星は日の出前、日の入後のわずかな時間しか観察することができない天体です。

倍率〜70倍	倍率 70倍〜
視野に天体をとらえることができます。	満ち欠けや大きさの変化を観察することができます。

※ 空の暗さや状態によって見え方は大きく変わります。おおよその目安としてください。

※ 当社の望遠鏡は写真撮影には対応しておりません。上記画像は見え方の参考例です。